(4) カンガルー肉の処理方法

オーストラリアにいるカンガルーの種類は48種ほど、その総数は平均2400万頭ほどで推移し、オーストラリア全土に分布しています。

毎年、政府の調査によって間引きされる頭数は、増減したカンガルーの種類を調査した上で決められ、およそ全体の10-15%(240万~300万頭)となっています。カンガルーは数として2400万頭(牛と同じ位)いますが、この10年ほど大きく減りも増えもしていないので、ある意味、計画的に頭数をコントロールできていると言えます。(調査政府機関はこちらで

 

実際に間引きされるのはオスだけで、年によって異なりますが、ノーザンテリトリー地区を除いた全ての州で以下の4種類のカンガルーを間引きしています。

①レッドカンガルー ②イースタングレイカンガルー ③ウエスタングレイカンガルー ③ワラルー/ユーロ

 

狩猟にについては、日本と同じく銃ライセンスの他に、TAFEで講義を受け、カンガルー狩猟のライセンスをもったものだけが狩猟を行うことが可能です。少し詳しく書くと、銃の種類や銃弾の種類なども決められています。また、収穫後は7度以下と決められた保冷移動車で工場まで運ばれます。

 

加工処理場はオーストラリアの検疫局(AQIS)から大変厳しい審査のうえで認可を与えられ、現在ではオーストラリアには12ヶ所ほどの加工工場(輸出向け)しかありません。AQISでは加工工場に①輸出向け企業ライセンス(最も厳しい) ②国内流通用の食肉加工ライセンス の2つを与えており、アーガイルディッシュ商品は輸出用のカンガルーを使用しています。

 

まとめ:

 

カンガルーの間引きについては、日本の捕鯨とならび、動物愛護の観点から間引きに反対される意見もあります。しかし、環境保護を進めるほどに自然豊かなオーストラリアではカンガルーの数が増えてしまうのは事実です。人口よりもカンガルーの数が多いオーストラリアにおいて、現在の2400万という頭数の維持については十分な生態数を確保し、人間との共存を維持していると見ています。

 

 寄稿:アーガイルディッシュ